海外で駐在妻をやっていると、ちょっとストレスだなと思うのが言葉の壁です。
現地の言葉がわからなくて、暮らしていけるか不安…と思う方も多いと思います。
私も中国語、全然わからないけど、とりあえず日々の買い物はできてます!
外国語は赴任前に頑張って勉強していても、わかるようになるには、それなりの時間が必要。
実際、中国来て、何を言われているかわからなくて、次の日から買い物に行くのが怖い、のループにハマって、家から出たくなくなることもありますよ。
毎日の買い物もストレスになるなんて、病みそう…と思い、この状況をなんとかしたい一心で、色々試した中で、やって見てよかったことを紹介します!
言葉は全然わからなくても、ちょっと視点を変えれば、買い物も少しは楽しくなるハズ?!
目次
現地語の性質を理解する
中国人が話すのを聞くと、「怒鳴っている」「声が大きい」と思うことありますよね。
実は、中国語の性質なのかも…と、中国語を習い始めて思って来た。
というのも、中国語をしゃべるとき、腹式呼吸をした方が発音しやすいんです。
よく声が小さい人が、「腹から声出せー!」って言われているの、聞いたことないですか?
腹式呼吸をすると、必然的に声がでかくなります。
中国語がなぜ腹式呼吸をした方が話しやすいかというと、中国語は無気音と呼ばれる発音をする文字がある。
無気音は、音を発しないで、息だけ出す音です。
日本語にはないのですが、あえて言えば、一昔前の漫画で、人を小馬鹿にして笑うときに、「ぷーっ」って書きますよね。あれに近いです。
中国人は常に腹式呼吸をしているから、声が大きいのだと思います。違うかもしれないけど、そういうことにしておく。
もっと「中国語のしくみ」について知りたい方はこちらをどうぞ!
こう考えると、「なんであの人怒鳴ってんだろう?」というストレスを軽減することができます。
ちなみに日本人は、英語のthって上手く発音できないことが多いですよね。
これは日本語は、アクセントなどの強弱がない言語なので胸式呼吸だから。
英語は腹式呼吸をした方が、発音しやすいです。
これはオーストラリアに短期留学した際に教わったので、英語の発音キレイになりたい方は、試して見てください(笑)。
思いを伝えるのは、言葉じゃなくてもできる
実は、人の感情や思いを伝えるのは、言葉ではないのです。
メラビアンの法則というもので、話し手の言葉の内容よりも、言語以外の情報の方が聞き手に与える影響が大きいことを、証明した法則です。
例えばプレゼントをあげた時、「嬉しい!!」と言いながら、ニコニコ笑ってもらえたら、喜んでもらえたんだな、とわかります。
逆に「嬉しい」と言いながら、悲しい顔をしていたら、「本当に嬉しいの?」って聞きたくなりませんか?
人種や国籍を超えても、これは同じ。
しかも、私が思う中国人は、ちょっと人見知り(笑)
こっちも言葉ができないと不安だな、嫌だなぁと思って、しかめっ面になったり、緊張が顔に出ます。
そうすると、店員さんも自然としかめっ面になったり、不安そうな顔になったりするんです。
これは、ミラーリング効果で、人間の共感しようとする気持ちがマイナスの方向に働いているんですね。
だから私がしかめっ面だと、向こうもしかめっ面になったりします。
最初、店員さんがしかめっ面で、「やっぱり中国って、感じ悪いわ〜〜!接客ダメだわ〜」って思っていたんですが、それは自分の顔が怖かったんじゃないか、と思ったんです。
こんなところで役に立つ、教職免許と販売員の経験(笑)
販売員も、この手の教育はかなり受けます。
無視されやすい洋服屋さんの店員は、自分が傷つかないように、笑顔で近づいて行くのです(笑)。
とにかく一方的に、笑顔!
中国では、基本的に接客も無表情。ちょっと感じ悪くも思えてしまうけど、これがデフォルトです。
だから、不機嫌とかあまりないです。(多分)
でもブスッとされたらやっぱりこっちは気になる。
笑わぬなら、笑わせてしまえ、ホトトギス!
ある時、ミラーリング効果を使って、ちょっと実験をしてみました。
いつも行くスーパーでは、大きなショーケースにお肉が塊になって売っています。
中国語で話しかけられてもわからないので、旦那といるときに、何回か勇気を出して買ったけど、1人でいる時はあまり近付かないエリア。
でも、パック詰より新鮮そうなお肉が並んでいるから、勇気を出して肉に突入、オススメされたお肉を指差し!
店員さんにお肉を取ってもらい、グラム数を測ってもらい、値札をつけられて帰って来たお肉を受け取ったときに、笑顔になってみた。
そしたらなんと!!
はにかむ、中国人の店員さん。
あらま。
意外に可愛いところ、あるじゃん。
この実験から、何度となくこの最後に笑顔作戦を繰り返していますが、言葉がわからなくても、中国人、みんなハニカム(笑)。
本当はどう思っているか知らないけど、笑顔を見たら、とりあえず気分は良くなるのです。
そして中国でのコツは、自分がやったから相手も返してくるかは、期待しない。
例え、相手が笑顔にならなかったとしても、私は笑顔になった!という自己満足が大事(笑)
相手の伝えたいことを、感じ取る
私は今だに頭でっかちになって、「中国語わからないから、何言っているかも理解できない」、「話しかけないで〜〜」と思うことの方が多い。
旦那は、文脈やシチュエーションから感じ取ることがすごく得意なので、これは彼から学びました。
1年半、よくそれで生活してたねってくらい中国語がわからないのに、なぜかレストランの店員さんとコミュニケーションを取れる謎。
旦那曰く、「このシチュエーションで聞かれていることなんて、3つか4つしかない。あとは勇気を持って選択するだけや!」だそうです。
その勇気を持って感じ取れないから、苦労しているんですよ、こっちは(笑)
と言うことで感じ取る才能がなかった私が、いつもやっていることを紹介します。
- 言われたことが何にも聞き取れなかったら、この場で相手が何を伝えたいかを考える。
- それでもわからなかったら、とりあえずノーと言う。
- 少しでも知っている単語を思いついたら、とりあえず言ってみる。
前に、スーパーのレジで1個19元のパイナップルを買おうとしたら、値札がついていなくて、戻って違うの持って来い的なことを言われました。
中国のスーパーは、基本的にグラムで価格が書いてあるものは、重量を計る人がいるので、そこへ持って行って、値札を発行してもらう形式。
でも、表示札に「19元/1個」って書いてあったら、基本そのまま買い物かごに持って行けばいいはず!
「えーーーー!19元(なのに)!じゃぁいらない!」と叫んだら、店員さんが謝まっていた。
中国語で「19元」「いらない」しか知らなかったけど、なんとかなるもんです(笑)
お互いのWin-winになれる人に近づく
先日、麻婆豆腐用の豆腐を買いたくて、スーパーに行きました。中国は、豆腐の種類が多いので、どれがいいのかよくわからない。
豆腐を見ていたら、「麻婆豆腐(マーポードーフー)」という言葉が、売り場のおばちゃんから聞こえてきた。
中国語を知らない私、もちろん「これは麻婆豆腐用の豆腐ですか?」なんて言えない。
「マーポードーフー!!!」
と繰り返したら、中国人のおばちゃん、豆腐を選んでちゃんと作り方まで教えてくれた(笑)。
多分売り場のおばちゃんは、豆腐を売りたかったから、
「麻婆豆腐にしても美味しいよ〜〜!」と言っていたんだと思いますが、そこへまんまと麻婆豆腐目当ての日本人がつっこんできたので、おばちゃんもルンルンだった。
作り方は何言っているかわかんないけどその気持ちが嬉しいから、ありがとうと最後の笑顔作戦は忘れない。
おばちゃん、ハニカム(笑)
これだけで、だいぶ日々の買い物は楽しいのです。
文明の利器に頼る
どうしても言葉が話せなくて困るとき、そんな時はスマホとアプリに頼ります。
私が一番苦手だと思っていたのが、タクシー。
中国語が話せないのに、タクシーなんて無理無理…歩いた方が誰とも関わらなくていいし、歩こう派だったのです。
先日ちょっと遠出をするのに、タクシーをどうしても使わざるを得ない状況になってしまい、しぶしぶタクシーに乗りました。
もう中国語通じないし、喋れないから、と思って行き先を検索した画面を見せて、「ここ!」というと、なんか言われた。
もうよくわからんけど、多分ナビ入れろってことだろ!って思って、私のスマホで音声ナビをつけっぱなしで、タクシー発車!
中国語話せない私と、中国人タクシードライバーと、勝手に中国語でナビしている私のスマホ。
不思議な時間でしたが、きちんと家につきました。
タクシードライバーも、最後も笑顔でした。
まとめ
言葉がわからなくても、中国でちょっとでも買い物を楽しくできた方法をおさらい。
- 中国語の性質を理解する(間違っていてもいいから、それっぽい理由を見つける)
- 一方的に笑顔になると、相手も笑顔になる
- 相手が言いたいことは何か?を感じ取る(間違ってもいい、自分本位!)
- お互いがハッピーになれることを持っていそうな人を探す
- 自分が喋らない、自分のしたいことを伝えられるなら何を使ってもいい
私もまだまだ、言葉が伝わらないから怖いな、嫌だなと思うことはあります。
でも、毎日行かなきゃいけない買い物、ちょっとでも楽しみたいなら、楽しめる方法を探してみるのもアリだと思います。
中国ではデリバリーがすごく発達しているので、頼めばいいじゃない!という人もいるけど、やっぱりその国の空気に触れたいとか、自分の目で確かめた食品を買いたいと思うんですよ。
駐在妻は、本当に1日家にいて過ごせてしまう稼業なので、あえて出かけるということは必要かなと思っています。