昇進試験の結果待ちの期間ってすごく不安ですよね。
自分ではダメだったとか、よかったとか手応えがあるものの最後までどういう結果が出るかはわからないもの。
今回はかつて受けた昇進試験の結果待ちの時期に、やっておいてよかったことをご紹介します。
昇進試験は人事に直結することもあるので、2週間〜1ヶ月くらい結果が出るまでにかかることがあります。
結果が出る期間は会社にもよりけりかとは思いますが、どう過ごしておけば昇進後に活かせるのでしょうか。
またもし試験に落ちてしまった場合、試験の結果待ち期間に何をしておけばモチベーションが保てるのか、を考えました。
目次
昇進試験の直後は自分を責める「反省」はしない
昇進試験の結果がどうであれ、これまで頑張ってきたことには変わりがないので、まず試験が終わった直後は足りない部分を探す「反省」はしなくて良いと思います。
その思う理由は2つあって、1つは、昇進試験が終わってしまった今、誰にも結果は予測できないし、変えられないから。
2つ目は、面接やグループディスカッションみたいな試験の採点は、採点する人によってしまうからです。
自分の何が悪かったのか、を考えることは大切です。
でも「だから自分はダメなんだ」と思うんだったら、「もっと良くできそうな部分は何か?」を考える「内省」の方が今後のモチベーションを上げるためには、重要なのではないか?と思うんです。
「反省」と「内省」については、「1日5分 「よい習慣」を無理なく身につける できたことノート」という本を読んだ時に目から鱗だった表現があったので、ご紹介します。
反省には、「自分の本音の心に向き合う」という最も大切な作業が、すっぽり抜け落ちている のです。必要なのは、その場をとりつくろうことではありません。本当に大切なのは、自分自身と向き合うこと。これを「内省」といいます。
(引用元:1日5分 「よい習慣」を無理なく身につける できたことノート)
本の中には、反省とは「不足している部分」に着目すること、「内省」は自分自身と向き合うことが違うと言われていました。
また人間は「なぜできなかったか?」と問われると、言い訳を考えるようになると説明されています。
反省をすると言い訳をする=自分は悪くなかったと正当化しやすくなる、のだと思います。
だから反省は、本当の意味で「できなかったこと」を「できるようにする」過程の作業ではないのかもしれない。
昇進試験結果待ち期間に「反省」するだけでは前に進めない
「この時こういうことになったのは、あの人がああ言ったせいだ」なんて、思った経験ないですか?
私は反省をすると、自分よりも他人ができなかったことに目が行きがちになり、自分にあまり矛先を向けなくなります。
例えば昇進試験でグループディスカッションがあって、「なぜ、話がスムーズに進まなかったのか?」と考えてみる。
そうすると、どうしてもそこにいたメンバーの言動が思い出されるんですよね。
冷静に考えると、これが「言い訳」なのかな、と。
自分もそういえばいつも言い訳ばかりしていたな、と感じました。
もちろん自分が昇進試験を受けた後も。
私が受けた時は、「今後、ビジネスを大きくするにあたって、新規にターゲットにするべき市場は?」と言う課題でグループディスカッションがありました。
どんどん意見が出て話が進んでいく間に、ある1人の社員が10分前くらいに話し終わったことを蒸し返したんです。
しかも時間まであと10分足らず、というところで。
もうグループとしての結論を出さなければ行けない雰囲気のところで、さらにディスカッションの内容広げてどうすんのよ…と、正直思いました。
終了の時間までにはそこをなんとかやり過ごし(半ば無視…)て試験は終わりましたが、「あーあ」みたいな雰囲気が漂ったまま終わってしまいました。
この後、私は正直結論が曖昧になったことをかなり後悔して、「あの人があんなこと言わなければ」と1番最初に思ってしまった。
その後で考えてみると、この私の「反省」は、自分がどういう対処をして、それの結果どうだったのか?なんて全然振り返れていないわけです。
なぜなら自分はできているけど、あの人はできていなかった、と他人のせいにしているから。
それじゃぁ成長も何もありませんよね。
内省は「自分の行動をもっと良くするために」すること
その反面、「内省」というのは自分の行動をもっと良く、さらに改善して、できなかったものはどうしたら良くなるのか?まで考えることだと思います。
残念ながらいくら悪い事態を他人のせいにしても、他人を変えることはできません。
他人を変えるよりも、自分が変わったほうがよっぽど早いです。
これは何人もの人と仕事をしてきて、「この人ってどうして私に期待通り動いてくれないんだろう?」と思っても、仕方がないわけです。
なら、自分がこの人を自分の期待通りに動いてくれるような話の仕方や行動って何か?を考えて、さっさと取り組んで言った方が、事態は変わりやすいと思うんです。
そのために、自分がどうすればもっと良い状況になるのかを考えるのに、「内省」が役に立つと思いました。
自分に変化をもたらす気づきにつなげるためには、「なぜうまくできたんだろう」「もっと別の方法がなかったかな」と、“できた”という経験を自己分析し、それをまとめた内省文を書くことが最も効果的です。(引用元: 1日5分 「よい習慣」を無理なく身につける できたことノート)
人に期待通りに動いて欲しいなら、自分の行動で人が期待通りに動いてくれた経験を思い返して、どうしてそれができたのか?どういう話をしたらそうなったのか、をまずは考えてみること。
そして、別の方法を考えてみたり、できたことの質を高めていける方法は何か?と考えてみる。
そういう方が他人への怒りも少ないですし、自身もポジティブに成長を続けられますよね。
試験結果待ち期間中に自己肯定感を高める「内省」は、成長するために何が必要か?を明らかにしてくれる
自分が克服するべき課題が明確になっていて、改善のための行動がわかっていれば、あとはやるだけ、がどんなに簡単なことかは想像しやすいと思います。
何をやらなければいいのかわからない状態が、1番行動に移しにくいフェーズだとも言えます。
もし昇進試験の手応えが芳しくなくて試験のことを振り返ってみると、絶対凹みます。
で、その心は「自分なんてもうダメだ。」「こんなこともできなかったなんて、なんて奴だ」と、ずーんっと重い気持ちにもなりますよね。
時間が経って、でも「凹んでられないぞ!頑張ろー!」までは考えられることもあります。
でもその時に「じゃぁ何を頑張るの?」っていうところまで、落とし込めていますか?
私は昇進試験後すぐには、そこまで落とし込めてませんでした。
でも実際に「内省」を知ってやってみると、まず「自分は何ができていたのか?」に着目してるから、凹むよりも「意外にできてることもあるじゃん」と思えてポジティブになれました。
その後に、自分ができることを自覚した上で「どうしたらもっと良くできるのか?」を考える。
例えば私の場合、「ディスカッションで司会はできていた。進行や人に話を振ったり、自分の知識を出せる」ということに気がつきました。
でも実際には、グループで1つの結論を出すまでには至らなかった、という事実があります。
じゃぁ、それは自分がどうやったら、さらに良い結果を出せたのか?を考えていく。
すると「自分が方向性を決められたら、もっとうまく行ったかも」という仮説を考えることができました。
もし自分がまとめる力があり、メンバーが同じ方向を向かせるだけの納得できる意見を出せたら、試験はうまく行ってたかもしれない、という答えを導くことができたんです。
ここまでわかっていれば、後はそう意識して取り組むのみ。
昇進試験の結果待ち期間にこのことを注力するよう毎日を過ごせたので、試験に受かって次のポジションを任されるようになった時もスムーズに仕事に入りやすかったと思います。
もし試験に受からなかったとしても、自分に足りないところがわかっているので、次の試験対策に意識してできるようになればいいことだと思います。
昇進試験の結果待ち期間は、次のステップへの準備期間
私は昇進試験の結果待ちの2週間、1ヶ月などの期間は、次のステップへの猶予期間だと思います。
試験の結果がわかった瞬間、周りの態度も変わることがありますよ。
例えば同じポジションにいる同僚からは、「試験に受かったんだから、私より色々できて当たり前だよね」と思われていることもあります。
(やっかみもあるかもしれませんが 笑)
不合格でも、昇進試験を受けているんだから、私より仕事ができる人、という目で見られます。
ただ「仕事ができる」と思ってくれればマシですが、「試験を受けたんだから、このくらいの仕事もやれるでしょ」と、意味不明な態度で来る人もいます。
しかし、昇格試験の結果待ち時間は曖昧な時間で、周りもその人への態度を決められない期間でもあります。
もし自分に足りないところが昇進試験を受けたことでわかったなら、この猶予期間に少しでも改善しておく方が、後の仕事もやりやすいと思います。
なにより、「この人なんで昇進試験受かったんだろう?」なんて思われたら悔しいじゃないですか?(笑)
実際試験に合格すれば、次の内示からポジションが変わることも多いでしょう。
経験上、「新しく昇進したから」というビギナーズラックはないので、試験の結果待ちの期間に次のポジションで自分が身につけるべきスキルをつけるために、行動したほうが良いと思います。
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